昨日(2021/6/16)「損害保険料料率算定機構(略称:GIROJ)」が火災保険料の参考準率変更届けが金融庁によって適合している旨の通知を受けたと発表しました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/9fa0c155e9e0e341bb4f340b79e5eed024a07b37
難しい表現を使いましたが、簡単にいうと損害保険会社は火災保険の保険料を改定する(値上げする)お墨付きを金融庁から得たということです。
保険会社は極めて健全な経営を求められています。
だって、いざ火事などの損害が発生して、保険会社が破綻して保険金がもらえないなんて事になったら大変だからです。
「料率」とは保険料の単価のことです。
保険金額(補償額)に料率を掛けて保険料は算出されます。
そして、料率には「純率」と「付加率」がありその足し算が料率(適用料率)
となります。
純率は実際に保険金として支払われる為の原資となるものです。
付加率は保険会社の経費や利益の原資となるものです。
そこで、保険会社が健全経営を保てるように、法律で定められた組織であるGIROJが純率を定めて金融庁に届出をする事になっています。
その純率が値上がりするのですから保険料が上がるということです。
GIROJについては下記サイトをご参照下さい。
https://www.giroj.or.jp
どのくらい値上がりするかというと、住宅総合保険の「全国平均で10.9%」です。
実に過去最大の上げ幅です。
時期は2022年度からの予定です。
また、この全国平均に安心してはなりません。
GIROJのサイトには都道府県別、建築年別、構造別など記載があります。
築5年未満の最大値上率は、なんと30.5%です。
築10年以上の最大値上げ率は、なんと36.6%です。
また、これはあくまで純率の値上げ率であり、これに付加率が更に乗ります。
ですから、今回は本当に大幅な値上げなんです。
では、どうしたらいいのか。
その対策は?
ずばり、以下の方法が効果的です。
複数年(長期)の契約にする
火災保険は原則的に1年の契約です。
それを長期間(最大10年:保険会社によって異なる)の契約にするのです。
そうすると、現在の保険料水準でその間の補償を得ることができます。
長期契約にしても、保険料のお支払いは「長期一括」「長期年払」「長期月払」などの方法があります。(保険会社によって異なる)
長期間の保険料を長期一括払いで前払いすると、その金利分も少しですがお安くなります。
尚、改定後はすべての保険会社が長期間の最大年数を10年から5年へと短縮する予定です。
2022年度まで有効な契約をしている方も、2021年度中に一旦契約を解約して契約する(中途更改といいます)方が断然お得になると思います。
自然災害の多発・高額化により保険料(純率)が下がりそうな兆しは見えません。
保険期間をできる限り長期化することをお勧めいたします。
また、ご不明点などございましたらお気軽に当社までご相談ください。